刑務所の作業報奨金とは?最高額はいくらになるのか
刑務所で作業に従事すると、給与にあたる「作業報奨金」が支給されます。これは出所後の一時的な生活を支える目的の制度です。この記事では、作業報奨金の最高額、等工(とうこう)の仕組み、時給の目安、そして具体的な計算例まで、どこよりも分かりやすく整理して解説します。
等工(とうこう)の基本:10等工から1等工へ
作業報奨金のベースになるのが「等工」です。最初は全員が10等工からスタートし、1か月後に9等工、さらに2か月後に8等工というように段階を上げ、最終的には1等工まで上がります。ルール上は、習熟した技能やふさわしい態度に基づいて判定され、時間経過だけで自動的に上がるわけではありませんが、基本的には大きな問題がなければ時間とともに上がっていくのが一般的です。
評価で増える:作業成績と就労態度(最大2倍)
等工に加え、作業成績と就労態度の評価が上乗せされます。各0〜5点の6段階評価で、1点ごとに報奨金が10%増額。両方で満点(計10点)なら、給与はちょうど2倍になります。
等工と時給の目安(一覧表)
等工ごとの時給、前等工からの必要期間(目安)、月の給与の目安を一覧化しました。
| 等工 | 時給 | 前等工からの必要期間 (目安) | 月の給与の目安 |
|---|---|---|---|
| 10等工 | 7.8円 | — | 800円 |
| 9等工 | 10円 | 1か月 | 1,000円 |
| 8等工 | 13円 | 2か月 | 1,300円 |
| 7等工 | 16.4円 | 3か月 | 1,700円 |
| 6等工 | 21.1円 | 4か月 | 2,100円 |
| 5等工 | 23.7円 | 5か月 | 2,500円 |
| 4等工 | 29.5円 | 6か月 | 3,500円 |
| 3等工 | 35.7円 | 7か月 | 4,500円 |
| 2等工 | 44.2円 | 8か月 | 6,000円 |
| 1等工 | 56円 | 9か月 | 8,000円 |

月の勤務時間の目安
作業時間は工場(仕事)の種類で変わります。基本は1日8時間ですが、休憩や入浴時間などを差し引くと、月の労働時間はおおむね100〜110時間程度になることが多いようです。一方、衛生夫や炊場など休みが少ない工場では土日も3〜4時間の作業が発生し、月150時間以上になるケースもあります。逆に、高齢の方が配属される工場では1日の作業が最大6時間半程度で、休憩などを差し引くと1日4時間弱、月の労働時間は70時間程度になります。
計算例:5等工・100時間の場合
仮に5等工のAさんが、土日休みの一般的な工場で今月100時間働いたとします。ベース時給は23.7円なので、2,370円が作業報奨金のベースです。Aさんは作業成績1点・就労態度1点の評価を受けているとすると、2,370×0.2=574円が増額となり、合計2,944円が今月の給与になります。
作業報奨金の最高額はいくら?(理論値)
では、最高額はどのくらいになるでしょうか。滅多にないケースですが、理論上の計算をしてみます。Bさんは衛生夫として6年近く働いており、現在は1等工。衛生夫は忙しいため、施設によっては土日も休みなしです。
- 平日の勤務時間:7時間 × 20日 = 140時間
- 土日の勤務時間:4時間 × 10日 = 40時間(土日は時給が35%増)
計算式は、56円×140時間+56円×40時間×135%=10,864円。さらに作業成績・就労態度がいずれも満点(各5点)なら、10,864円×200%=21,728円。よって、刑務所の月給の最高額は2万円強程度と考えられます。
ただし、これはあくまで理論上の最高値。実際には満点評価はめったになく、現実的な作業報奨金は1万数千円に収まることが多いと言えるでしょう。
誰でも時間が経てば1等工になれる?
いいえ。工場は難易度によってA作業/B作業/C作業に分かれており、1等工まで上がれるのはA作業のみです。とはいえ、年齢や体調など特別な事情がない限りは、A作業に割り当てられるのが一般的です。
作業報奨金に税金はかかる?
かかりません(非課税)です。



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