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アングラ実話裁判

岡口基一裁判官弾劾裁判の行方

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岡口基一(読み:おかぐちきいち)裁判官の弾劾裁判に関して、その経緯や内容を簡単に解説していきます。

チャラ男
チャラ男

超わかりやすく書くぜっ

弾劾裁判とは?

弾劾裁判とは、裁判官に問題とされる行動があった際に、その人の裁判官としての資格が果たして正しいのか、要するに裁判官としてクビにすかどうかを決める裁判のことを指します。

なお、裁判官とは法曹界の中でもトップクラスの実力者の集まりですから、基本的には性格的にも能力的にも非常に優れた方が多くなっており、弾劾裁判が開かれることは滅多にありません。司法試験が難しいという話は有名ですが、裁判官はその中でも特別優秀な人間でないとなれないのです。

岡口基一裁判官は何が問題とされたのか?

岡口基一裁判官は、少々自由な性格をされており、Twitterで裁判に関する情報を発信したり、その筋肉美を披露したり、SNSへの投稿をよくする裁判官でした。

そもそも裁判官がツイッターをやっていること自体がかなり珍しいことであるため、よく言えば堅苦しくない裁判官、悪く言えば少し軽率に見えてしまう面があったのかもしれません。

例えば半裸の画像のツイートなどは裁判官としての品位に関わるとして、注意を受けました。

そんな中、岡口基一裁判官のとあるツイートが裁判にまで発展することとなります。

女子高生殺害事件に関するTweetで、岡口基一裁判官は上記のようなツイートを行いました。これに対して遺族から「被害者を冒涜し、遺族に対してあまりにも配慮がない行動だ」として高裁に対して厳重処分を求める要望書が提出されました。

実際に岡口基一裁判官は高裁長官から厳重注意を受けることになります。しかし事はこれだけでは終わらず、損害賠償請求事件に発展することになります。

遺族を侮辱したとされるツイートの内容とは?

はやとちり
はやとちり

そんなに被害者を悪く言っているようには読めないけどなぁ…

裁判で問題とされたツイートは全部で3つあり、最も問題となったのは3つ目のツイートでした。
1つ目のツイートばかりがメディアに取り上げられるため筆者と同じような勘違いをされている人も多いのかもしれません。

裁判で争われた3つのTweet
1 「首を絞められて苦しむ女性の姿に性的興奮を覚える性癖を持った男 そんな男に
無惨にも殺されてしまった17歳の女性」(平成29年12月15日投稿)
2 「遺族には申し訳ないが、これでは単に因縁をつけているだけですよ。」(平成30年
10月5日投稿)
3 「東京高裁は、このうち、「イ 刑事訴訟事件(イ) 性犯罪」に該当する判決書を
アップしてしまったのですが、その遺族の方々は、東京高裁を非難するではなく、その
アップのリンクを貼った俺を非難するようにと、東京高裁事務局及び毎日新聞に洗脳
されてしまい、いまだに、それを続けられています。東京高裁を非難することは一切
せず、『リンクを貼って拡散したこと』を理由として、裁判官訴追委員会に俺の訴追の
申立をされたりしているというわけです。」(令和元年11月12日投稿)

裁判の結果

清野正彦裁判官による判決は非常にクレバーなものだったと言えるでしょう。以下論点を見ていきます。

1.「首を絞められて苦しむ女性の姿に性的興奮を覚える性癖を持った男 そんな男に無惨にも殺されてしまった17歳の女性」

◆被害者の女子高生の名前は既にマスコミにおいて報道されていたものであり、被害者の名前を広めること自体は別に問題とならないよ。

◆岡口基一裁判官は「法律関係者の勉強のために呟いた」と言ったけど、だとしたらもっと紹介すべきことがあったよね。こんな表現する必要ないでしょ。だからそれは言い訳だね。

◆なのでこれは裁判官としてはやっぱ品位に欠ける投稿だと言えるよ。でもね、裁判官もTwitterしちゃダメって話じゃないから。一般人のツイートとして見ると、別に被害者を冒涜してるわけでもないし、問題無いツイートだよ。
岡口基一裁判官としては品がなかったけど、岡口基一個人としては別に問題ないってこと。だからこのツイートに関しては賠償金とかは払う必要ないよ。

2.「遺族には申し訳ないが、これでは単に因縁をつけているだけですよ。」

◆当該ブログがもう削除されてないから割愛するわ

3.「その遺族の方々は、東京高裁を非難するではなく、そのアップのリンクを貼った俺を非難するようにと、東京高裁事務局及び毎日新聞に洗脳されてしまい、いまだに、それを続けられています。」

◆問題はこれやねんな。洗脳っていう言い方はあかんやろ。洗脳って言葉は名誉毀損にあたるわな。っていうかそもそも遺族は1の時点で怒っとるわけやから、事実として洗脳されて文句言ってるわけちゃうからな。(あと挑発的なやりとり他にもあったな)

◆というわけで3に関して、罰として岡口基一個人として損害賠償22万な。

こういった判決が下されました。

1が無罪とされたのはある種当然と言えるかもしれません。
一方で、3のツイートは洗脳という表現を中心に名誉毀損が成立となりました。
近年、SNSでの誹謗中傷は大きな問題となっていますが、「洗脳という言葉が賠償にあたるほどの名誉毀損か」と言われると少し悩ましくも感じます。

岡口基一裁判官の今後

上記判決は弾劾裁判とは別のものですが、原告であり遺族である父親の岩瀬正史さんが弾劾裁判に出廷し、『娘を殺され悲しんでいる親の気持ちが分からない人が、人の人生を左右する裁判官で良いのか』
と証言をされました。

弾劾裁判で罷免(裁判官をクビに)された場合、弁護士としても資格も剥奪されるため、岡口基一裁判官は裁判官どころか、弁護士としても今後活動ができなくなることになります。

人を裁く職業だからこそ、その人物には高い品位が求められるのかもしれません。

コメント

  1. 裏窓 より:

    岡口裁判官は「名前をあげること」はそもそもしていませんし、ここは問題になっていません。

    このはじめの投稿が世間から強く非難されたのは、

    「首を絞められて…性癖を持った男」

    というフレーズが、あたかも岡口裁判官があえてこの被告人の異常性・猟奇性に着目して、いたずらに読者の性的好奇心に訴えかけているように読めるからです。

    実際は、このフレーズ自体は、刑事事件の判決文に重要な論点としてほぼそのまま掲載されていました。また、同じフレーズは、既に複数のメディアや評釈でそのまま引用され、遺族もこの刑事事件の社会への周知を率先して求めていたのです。

    それにも関わらず、この刑事事件判決を紹介したに過ぎない岡口裁判官だけを、遺族は激しく非難した、という経緯です。

    ちなみに、どこにも取り上げられていませんが、この投稿について、遺族のうち父親は、岡口裁判官の投稿当時は全くこの投稿を問題にしておらず、刑事事件の被告人の残虐さについて、岡口裁判官に共感を求めていました。数日後に母親が岡口裁判官への上記非難をはじめてから、父親は一転して母親に同調した、という経緯です。

    大半の人は、よく調べることもないし、判決文もよく読む人はいないのでしょう。残念です。一応掲載しておきます。

    https://drive.google.com/drive/folders/1QiGPhD74kRX16jZxZOP9ejvKeeyd3-rS

    • しぶちん より:

      >>ちなみに、どこにも取り上げられていませんが、この投稿について、遺族のうち父親は、岡口裁判官の投稿当時は全くこの投稿を問題にしておらず、刑事事件の被告人の残虐さについて、岡口裁判官に共感を求めていました。数日後に母親が岡口裁判官への上記非難をはじめてから、父親は一転して母親に同調した、という経緯です。

      どこにも取り上げられていないのですか?
      裁判の証言に出てきたのでしょうか?

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