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東京拘置所の基礎知識

東京拘置所での生活。東拘の一日の実態を紹介

この記事は約6分で読めます。

東京拘置所で勾留者は毎日何をしているのか、東京拘置所でのとある平日の一日を解説していきます。

なお、ここに書いていない時間は基本的にずっと自由時間ですので、本を読んだり手紙を書いたりして生活しています。こうやって書くと結構スケジュールびっしりに見えますが、実際はめちゃくちゃ暇です。

7時起床

起床時間は7時です(土日は7時半)。ただし部屋に時計はないので部屋の天井についているスピーカーからチャイムが鳴り、その音で確認することになります。10分間朝の音楽が鳴り、その間に布団をたたんだり、歯磨きを行います。

7時15 点呼

朝の点呼です。部屋の入口に座り、刑務官が自分の部屋の前に来たら「自分の番号」を読み上げます。正座の必要はありません。自分の番が終わっても点呼中は動いてはいけないものとされています。

7時30 朝食

点呼が終わるとすぐに朝食が配られ始めます。ドアとは別に、横50cm×高さ20cmくらいの食器口があるのでそこから朝食の受け渡しをします。

留置人には各部屋にプラスチックの食器が配られており、朝食を配り始めるタイミングで「おわん2枚」「おわん1枚」などのアナウンスがあるのでアナウンス通りに食器を食器口に置いておきます。

準備した食器におかずが配られます。ご飯はご飯が入った丼がそのまま配られますので後ほどこの丼は回収になります。食べ切れなかった残飯などはこのドンブリに入れて返却するわけです。

なお、1日に3回ある”お茶の配当”の第一回目はこの時に合わせて行われます。

7時45 洗濯物

洗濯物の日であれば朝食時に洗濯物が回収されます。洗濯は強制ではないので希望者のみです。

7時50 カラ下げ

ご飯を入れたドンブリが回収されます。

なお、裁判に行く場合はバタバタとこの時間に出ていきます。裁判の時間が午後であろうと関係ありません。裁判に行く時は常に8時前に部屋を出発します。

8時30~ 願い事

朝の「願い事」の時間です。基本的に、何か刑務官にお願いすることは朝のこの時間にまとめて行う必要があります。各部屋には刑務官を呼び出すボタン(通称:報知器)があり、それを押すと刑務官がやってきてくれますが、「願い事は朝言え」と言われます。

願い事の例

  • ちり紙、石鹸が欲しい
  • 宅下げ申請
  • 各種購入の申請
  • チケットの使用(牛乳券、アイス券の呈示)
  • 質問など

9時 面会

面会は9時から16時まであります。突然部屋に呼び出し担当の刑務官がやってきます。ここでは仮に9時としました。

9時45 朝の柔軟

スピーカーから朝の柔軟体操が流れます。ラジオ体操とは異なり、柔軟に重きを置いたものになります。強制ではないので実際にやっている人はほとんどおらず、みんな無視しています。

10時 「コーヒー開缶報知器」

「コーヒーを飲む人、缶詰開けてほしい人は報知器を押せ」という意味です。コーヒーは無料ではなく、自分でネスカフェのスティックを購入する必要があります。

なお、カップラーメンもこの時にお湯を入れてもらうことができます。

10時30 お茶の配当(2回目)

一日に3回あるお茶の配当の2回目です。ドラム缶でお茶が配られます。部屋に配られている食器の中にお茶を入れる容器があり、それに750mlのお茶が入ります。

なお、食器の中には魔法瓶もありますが、魔法瓶自体の性能が低いのと、東京拘置所の冬はとても寒いので、冬は2時間程度しか暖かい状態を維持できません。

11時20昼飯

昼食の時間です。土曜はパン食のことが多くなっています。

食器のアナウンスの最大数は「おわん2枚、平皿1枚」の計3点が最大のアナウンスになりますが、実は中の人が一番喜ぶのは「食器は不要です」というアナウンスの時だったりします。

『食器が不要=パン&ハンバーグなどレトルトのパウチ&紙パックの飲み物』という可能性が高いからです。

11時45 朝のニュース

昼ですが、朝のNHKニュースを録音したものが放送されます。
これは検察に都合の悪いものや収容者にまつわる事件を編集して流さないようにするためです。

12時 午睡(14:45まで)

食事が終わり、午後のお昼寝可能な時間になります。本を読んだり手紙を書いたりしていいのは午前中から変わりませんが、午睡は「横になってもいい」「毛布や枕を使ってもいい」という点が異なります。

逆に言うと午前中は横になってはダメなので怒られます。

13時 差し入れや購入品が配られる

差し入れや購入品の雑誌などが配られます。(購入品の食べ物は午前中に配られます)

差し入れはワクワクするので一日で一番楽しみな瞬間です。パンの差し入れがある場合もこの時に配られます。

13時半 運動場

運動は午前中の場合もあります。仮に13時半としました。

14時45午睡終了&ラジオ体操

午睡(お昼寝)が終わり、ラジオ体操が流れます。ラジオ体操も強制ではないのでほとんどの人が無視しています。なお、ラジオ体操と言っても、我々が小学校の夏休みにやっていたあのラジオ体操ではありません。東京拘置所オリジナルラジオ体操です。

なお手紙は14:45まで出すことができます。

15時 ラジオ開始&コーヒー開缶

ラジオが流れ始めます(土日は9時からラジオが流れています)。また、2回目のコーヒー、開缶があります。

15時半 最後のお茶の配当3回目

一日の最後のお茶の配当です。750ml×3回で2.2ℓほどのお茶を毎日飲むことになるのでそう考えるとかなり健康的な生活です。(お茶は飲まなくても問題ありません)

16時夕食

少し早めの夕食が始まります。

なお、ドンブリ以外の食器は開いた時間に各自が自分で洗面所で洗います。洗剤は一応ありますが、ほぼ水です。

16時45点呼

一日に2回ある点呼の後半です。

17時〜21時自由時間

もうイベントはありません。布団を敷いて寝てしまっても良いですし、本を読んだり、裁判の資料を見たり、ラジオを聞いたり、各自好きなように過ごします。

受刑者はテレビがあるそうですが、未決勾留人にはテレビはありません。かなり暇です。

また、時計がないのでラジオの番組でなんとなくの時間を把握します。

21時消灯就寝

21時ジャストに電気が消され就寝となります。電気が消される、と言っても監視下にあるため消灯というより”減灯”と行った方が正しいかもしれません。

3分ほど音楽が流れます。寝る準備をしていなかった人は急いで布団を敷いたりトイレを済ませます。

なお、就寝後は「トイレを流す」「洗面所の水を流す」の2つは厳禁とされているため、水が必要な人は事前にバケツや洗面器に水を溜めておきます。

就寝後も静かにであれば本を読むことが許されています。

終わりに

東京拘置所での一日は毎日この繰り返しです。色々あるように見えて、一つ一つがすぐに終わるため、7時の起床から21時の就寝まで、14時間のうち13時間は暇を持て余しています。

そんな中の人たちにとって、外部からの手紙や差し入れは、大変ありがたいイベントごとです。

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