「仮釈放は最短でいつ?」「3ピン・4ピンって何のこと?」——刑務所の内外でよく使われる言い回しを、なるべくわかりやすくまとめました。本記事では、仮釈放の基本・もらえる条件・『ピン』の考え方(3ピン/4ピン/6ピン)を、具体例とともに解説します。
仮釈放とは
仮釈放は、定められた刑期の一部を残して釈放され、社会内で生活を再開する制度です。仮釈放中は保護観察のもとで生活し、決められたルールを守ることが前提になります。期間満了まで問題がなければ、そのまま刑は終了します。
仮釈放をもらう条件と見られるポイント
仮釈放自体は多くの受刑者に可能性がありますが、特にもらいやすくなる条件があります。
- 身元引受人・引受先が明確:家族など、帰る場所と待ってくれている人がはっきりしていることは最重要。
逆に、離婚などで途中で身元引受人が変更になると、仮釈放の時期は大幅に延びることがあります。 - 仕事(収入)の見込みがある:就労先が決まっている、または収入の安定が見込める人は、再犯リスクが低いと判断され、出やすくなります。
引受人面接で、「別に大したことしてないのに」といった受け止めが見られると、引受人として不適切と判断され、仮釈放が延びる場合があります。
「ピン」とは?(数え方と意味)
ピンは、刑務所内で仮釈放の期間を数える独自表現です。刑期(月)を割った数がピンの基準になります。たとえば懲役3年=36か月で考えると次のとおり。
- 3ピン:36÷3=12か月(=1年の仮釈放期間がもらえる)
- 4ピン:36÷4=9か月
- 6ピン:36÷6=6か月
このように、ピンの数字が小さいほど仮釈放期間は長くなります。例:
「懲役3年の人が2年を服役し、残りの1年を仮釈放で過ごす」→3ピンもらったと表現します。
ピン(仮釈放)はどのくらいもらえる?目安一覧
実際には刑務所ごとの傾向や犯罪の内容・態度によって差があります。よくあるパターンの目安を整理します(例外あり)。
| ピン | もらえる目安 | 典型例 | 補足 |
|---|---|---|---|
| 3ピン | 理論上は最長。一般の人ではほとんど稀 | 著名人・政治家・省庁関係者など、特別に法務省がケアするケース | 署名活動などが関与する例も |
| 3.5ピン | 長い部類 | 被害者が不在で社会的評価の低い犯罪(例:無免許運転の再犯等) | 通常、無免許運転は執行猶予が多いが猶予中の再犯などで実刑に |
| 4ピン | 比較的長い | 被害者不在の犯罪(麻薬の使用・所持など) | 社会復帰を促し、別途プログラム受講が想定されることが多い |
| 5ピン | 普通 | 被害者はいるが相手が法人、かつ残虐性が低いと判断されるもの(例:法人相手の詐欺) |
なお、ピンで表現しにくい例外もあります。たとえば性犯罪者の場合、刑期にかかわらず、2〜3か月しか仮釈放が付かない運用の刑務所もあります。
真面目にしていれば早くもらえる?
生活態度はもちろん見られますが、実態としては「真面目だから大幅に加点」というより、「不真面目だと減点される」と考えたほうが近いです。罪の内容に応じたおおまかな目安は最初に設定されており、加点は限定的と見ておきましょう。
「弁当(執行猶予)があると前半の刑に仮釈が付かない」は本当?
デマです。例として、懲役1年(執行猶予3年)の「弁当持ち」が、さらに懲役2年の実刑を受けた場合、合算で懲役3年として扱われ、仮釈放はこの3年に対して計算されます。
ただし、執行猶予中の再犯は反省不足と見なされやすく、審査が厳しめになる傾向はあります。これが「前半には付かない」という誤解の元になったと考えられます。
用語|「弁当」とは?
「弁当」は俗語で、執行猶予付きの有罪判決を指します。「弁当持ち」は、過去に執行猶予判決を受けた(その執行猶予期間中にある)人のことです。
未決勾留日数は仮釈放にカウントされる?
未決勾留日数を差し引いた残りの刑期に対して仮釈放が計算されます。
例:実刑3年・未決1年なら、実際の服役は2年となり、仮釈放もこの2年を基準に考えます(3年全体ではありません)。
仮釈放中は保護観察が付く?
例外なく全員に保護観察が付きます。年齢や罪状に関係なく、毎月の面談があり、麻薬関連のケースでは別途プログラムや尿検査が行われます。
仮釈放がもらいやすい刑務所はある?
あります。たとえば東京拘置所では、罪状にかかわらず最短の3ピンが認められる運用があり(例外あり)、そのため東京拘置所に配属されることを望む人も多くいます。
まとめ
- 仮釈放=刑期の一部を社会で過ごす仕組み。仮釈放中は保護観察が必須。
- ピンは仮釈放期間の目安を指す独自表現。数字が小さいほど長くなる(例:3ピン=最長クラス)。
- 身元引受人の明確さ・就労の見込みは重要。態度は減点回避の意味合いが強い。
- 未決は差し引いてから仮釈放期間を計算。弁当のデマに注意。
- 刑務所・罪名・個別事情で目安は変動。例外的な運用も存在。
よくある質問(FAQ)
Q. 仮釈放は最短でどのくらいの時間(期間)になりますか?
A. 刑期や運用によりますが、3ピン(最長クラス)なら懲役3年で約1年が目安です。一般的には4〜5ピンなど、もう少し短くなるケースが多く、例外もあります。
Q. 真面目に過ごせばピンは良くなりますか?
A. 生活態度は見られますが、基本は減点回避の色合いが強く、大幅な加点は期待しづらいと考えてください。
Q. 身元引受人は誰でも大丈夫?
A. 引受人の姿勢や理解も見られます。不適切と判断されれば、仮釈放が延びることがあります。
Q. 未決の期間はどう扱われますか?
A. 未決日数を引いた残りの刑期に対して、仮釈放期間(ピン)が計算されます。
Q. 仮釈放中は何をしますか?
A. 毎月の保護観察面談があり、麻薬関連ならプログラム・尿検査がセットになることがあります。
用語ミニ辞典
- ピン:刑期(月)を割って算出する仮釈放期間の目安。3ピン=最長クラス。
- 弁当(弁当持ち):俗語で執行猶予付き判決を指す。弁当持ちは執行猶予期間中にある(または前歴がある)人。
- 未決:判決確定前の勾留期間。仮釈放の計算では差し引かれる。




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